【高齢者受難の2022年-②】 2022年11月1日時点の人口推計〈確定値〉で 日本人高齢者人口(65歳以上)は、前年同月比で減少になった。 高齢者の死者の人数に、変化が起きているのではなかろうか。
【続・高齢者受難の2022年】
2022年11月1日時点の人口推計〈確定値〉で
日本人高齢者人口(65歳以上)は、前年同月比で減少になった。
12月1日現在の人口推計では
外国人をふくめた日本の高齢者人口も、前年同月比で減少になるだろう。
2017年の人口推計では、2043年に起こるはずの高齢者人口減少が
約20年早く起きている。
高齢者の死者の人数に、変化が起きているのではなかろうか。
この現象は、今後もつづくのだろうか。
前回のレポートで、毎年の人口推計の年報が出されたのをみて
- 高齢者人口の増加が急激に鈍化している
毎月の人口推計(概算値)をみると
- 2022年末には、日本人の高齢者人口が、対前年同月比で減少になりそうだ
と、言いました。
このレポートを投稿する前に、4月20日に、昨年11月の人口推計(確定値)が出ました。
それによると、もう、この時点で、日本人高齢者人口は、前年同月比で減少していました。
統計表をしめします。
2022年11月1日時点での日本人の高齢者人口(65歳以上)は、3602万2000人ですが、
1年前の2021年11月1日の時点での日本人の高齢者人口は、3602万8000人でしたので、
日本人の高齢者人口は、6000人ほど減少したことになります。
2017年の人口推計では、高齢者人口は、2043年になって減少転じると予測されていたのに、
それより20年も早く、対前年比で減少することになった。
この傾向は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と、死者数の増加が、最大の要因になって起きていることです。
新型コロナウイルス感染症の死者数(発表日ベース)を、月ごとに集計したものを、つぎにしめします。
高齢者人口の減少や、伸びの鈍化は、コロナ死者数(発表日ベース)がおおい時期に起きていることが、わかります。
ですが、2022年の初夏以降の動きをみると、
たとえば6月は、日本人の高齢者人口は、増減「0」となっていて、
コロナ死亡者数「571」が、死亡者数の谷間になっていることと対応していないし、
8月、9月、10月と、日本人高齢者人口は、各月1万1000人ずつ減少しているのは、
10月のコロナ死者数が「1864」と、前の2月が「7295」「4923」となっていたのが減少したことを反映していない。
これには、なにか理由があるのではないでしょうか。
そんな流れのなかで、2023年のコロナ第8波が、死者数最大だった時期の人口推計の結果(確定値)が、まだ出ていない。
どういうことになるのでしょうか?
ちなみに、外国人を含む高齢者人口は、2022年11月1日現在で、3622万5000人。
前年11月は3622万4000人でした。前年同月比の増加幅は、わずか1000人になっています。
8,9,10月とつづけて、高齢者人口がそれぞれ1万人内外だけ減少していますから、
それより減少数はすくなくても、
12月1日時点で、高齢者人口は対前年比で減少、になるのではないでしょうか。
2023年4月1日時点の、高齢者人口(外国人を含む)は、3619万人(単位:万人での概算値)。
対前年比で、4万人前後の高齢者人口が、対前年比で、減少すると、いまのところ概算が出ているわけなのです。
*注:毎年の傾向として、12月には増加数が小さい方向になり、翌1月には増加数が大きくなってるようです。
なんらかの理由があるのだと思います。
コロナ死がはじめて発生した2020年2月を除き、死者報告数が最小だったのは2021年12月ですが、
その月に、高齢者人口は前月比で1万3000人と、もっとも多く減少しています。
逆に、毎年、死亡者数(全死因)が最多なのは1月ですが、1月は、高齢者人口が、これまで、年間最多の
増加数だったのです。
12月と1月については、高齢者数の統計は、そのまま、受け取ることはできないと思われます。
死亡統計もしめしておきましょう。
上記は、一部が、最新の数値ではないので、傾向をみるためのものとお考えいただきたいのですが、だいじなことを忘れてました。
この2022年10月の高齢者人口の対前年比1万1000人の減少は、死亡者数が対前年比1万0953人の減少と、ほぼぴったり同じだということです。
ここでだいじなのは、コロナ死(発表ベース)が、1864人なのに、なぜ、1万人以上も、死者数がふえたかってことです。
そして、このことが、なんらかの死亡にかかわる、あたらしい動向になってしまうようなものなのか、だと思います。
この稿を書いた日に、同じ4月20日に、国立感染症研究所の「超過死亡」サイトが更新されて、2023年1月までのデータが掲載されているのに気づきました。
超過死亡数は、かつてないものになっていました。
週ごとの死亡数のデータもあります。
つぎに、そのご報告を書きます。